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キャリア教育を考える前に「キャリア」を考える

2015年10月22日

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キャリア教育

キャリア教育の重要性は年々高まってきている。新聞・雑誌のメディアや国の方針の中でも、キャリア教育という言葉は頻繁に使われている。しかし、その前に「キャリア」とは何か?を理解し、整理しておくことは必要だ。
 「キャリア」はいつから使われている?  

日本でキャリアという言葉が使われ始めた時期は、1990年頃からのようだ。 朝日新聞で「キャリア」という言葉が使われた記事件数の推移を見ると、1990年が229件であったものが、2000年には645件に達している。(キャリア教育論 慶應義塾大学出版より) 更に詳細を見ると、前年比で劇的に増えているのは1994年から1995年のタイミングだ。 なぜ、この時期に増えたのか。それは、安定の象徴である金融機関の最初の破綻が1995年8月だったからだ。 これまで終身雇用が当たり前で「いい大学に入り、いい会社に入ったらゴール!」という価値観が崩壊したのだ。 バブル崩壊で株価は1989年12月29日をピークに、1990年秋には半値近くまで落ちており、地価や1992年や公示価格も1993年には下落をしているのにも関わらず、メディアで「キャリア」という言葉が頻繁に取り上げられたのが、1995年からと時間差があるのは面白い。実際に危機が身近に迫るまで意識できない人間の性質なのかもしれない。

「キャリア」はどんな意味?

「キャリア」を辞書で引いてみると
・経歴
・積み重ねた実地の経験
・上級公務員職の候補となり得る、特権官僚
                      という言葉が並ぶ。

普段、私たちが「キャリア」という言葉を使う時も  

・キャリアをスタートする => 仕事を始める  
・キャリアを積む     => 職場経験を積む  
・キャリアチェンジ    => 職を変える(転職をする)  
・キャリアプランニング  => 未来の働き方を計画する

など、仕事や職業などを指して使うことが多い。

しかし「キャリア」と「職業」には決定的に違うことがある。それは「キャリア」という言葉は個人に根ざしているが、「職業」は社会全体に根ざしているという点だ。

平成14年7月の厚生労働省『キャリア形成を支援する労働政策研究会』報告書から抜粋すると、キャリアは下記のように説明されている。

キャリア「career」は、中世ラテン語の「車道」を起源とし、英語で、競馬場や競技場におけるコースやそのトラック(行路、足跡)を意味するものであった。そこから、人がたどる行路やその足跡、経歴、遍歴なども意味するようになり、このほか、特別な訓練を要する職業や生涯の仕事、職業上の出世や成功をも表すようになった。このように、経歴、遍歴、生涯と結びつけて「キャリア」という言葉が使われることが多くなっており、人の一生における経歴一般は頭にライフをつけて「人生キャリア」(life career)と呼び、そのうち職業を切り口として捉えた場合の人の一生・経歴・履歴の特定部分を「職業キャリア」(professional/occupat ional/vocational career)と呼んで区別することがある。

平成23年1月の文部科学省『今後の学校における キャリア教育・職業教育の在り方について』(答申)では、キャリアは下記のように定義されている。
人が,生涯の中で様々な役割を果たす過程で,自らの役割の価値や自分と役割との関係を見いだしていく連なりや積み重ね
これはドナルド・E・スーパー(Donald E.Super,1910-1994)のキャリアの定義を参考にしているようだが、ここで非常に重要なことは『自分がどの役割を担うのか(ライフ・ロール)を自分で決める必要がある』ということだ。どの役割を担うのかに、絶対的な正解はない。自分が何を優先し、何を選ぶのかを、その時々で決めていくことが求められる。そのためには、とことん自分と向き合わなければ決められない。就職活動の時期に決めて終わりではないのだ。キャリアが続く限り、考え続けるべきものなのだ。

Good Try JAPAN 代表 中野修二

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